中村航「僕の好きな人が、よく眠れますように」を読んだ

まともなロマンを求める人は、誰からも相手にされず、誰からも大切にされず、一人で自分を守り続けるしかない。本当はこういう人が、人知れず、世界の孤独とか哀しみとかを、一身に引き受けてしまう。誤解は前提で、理解は敵で、正解は最初からないのだ。

勢いあまってがっつり引用してしまいましたが、この一文に撃ち抜かれてしまったのです。琴線に触れる、というのはこういう状態を指すのかしら。木戸さん、かっこいいなあ!とはいえもやもや感がわりと残るお話ではありましたが。戦勝国の視点でしか報道されないときに感じる気持ちというか、実のところわりとひどい話にもかかわらず、あちら側にはいっさい触れられてないところにずるさを感じるというか。あと恋人同士の会話とかにおっさんの頬は終始赤く染まりっぱなしでした。バカップルすぎて。

僕の好きな人が、よく眠れますように

僕の好きな人が、よく眠れますように